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特急みどり
783系

特急みどり
基本情報
愛称 特急みどり
形式 783系
区間 博多⇔ 佐世保駅間
デビュー 1976年7月1日
最高速度 130km/h
使用路線 鹿児島本線・長崎本線・佐世保線
関連サイト

ハウステンボス・佐世保方面

特急みどりってどんな特急?どこからどこまで走っているの?

特急みどりを簡単に紹介します。

区間:博多⇔ 佐世保駅間

特急みどりは、九州旅客鉄道(JR九州)が博多駅 – 佐世保駅間を、鹿児島本線・長崎本線・佐世保線経由で運行している特急列車である。

1976年7月1日に長崎本線と佐世保線が電化開業した際、それまで小倉駅・博多駅 – 佐世保駅間を運行していた急行列車「弓張」の一部を気動車から電車特急化する形で、6往復で運行を開始した。その際、長崎駅発着の特急「かもめ」と小倉駅・博多駅 – 肥前山口駅間で併結運転を行うこととなり、連結運転することや佐世保線内の輸送需要の関係で、当時の特急列車では異例の短編成となる、4両での運行となった。

1980年10月1日・1982年11月15日の国鉄ダイヤ改正の2回に分けて「弓張」はすべて「みどり」に格上げされた。また1980年10月1日以降は博多駅発着に統一されている。

1986年11月1日の国鉄ダイヤ改正で「かもめ」と「みどり」の連結運転がなくなった。これにより、博多駅と長崎方面を結ぶ特急列車は「かもめ」と「みどり」が1時間あたり1本ずつ運転されるのが基本となった。「かもめ」の増発に伴い1988年3月13日ダイヤ改正で「かもめ」との併結運転が一部で復活している。

2000年3月11日のダイヤ改正では、485系が廃止され、専用編成としてリニューアルを受けた783系に置き換えられた。

2011年3月12日のダイヤ改正で「かもめ」と「みどり」の併結運転が廃止され、長崎本線の特急列車は1時間あたり「かもめ」が1 – 2本、「みどり」が1本運転される体制に変更され、現在に至っている。

なお、2001年に佐世保市において、翌年の市制100周年に合わせて列車名を九十九島(くじゅうくしま)に改称しようという市民運動が起こり、市内を中心に収集された署名がJR九州に提出された。この改称自体は実現していないが、2013年5月6日に本来「みどり」として上り2本運行される予定だった臨時列車が、下り1本を追加の上で両方の名前を重ねた「九十九島みどり」の列車名で初めて運行された。

これ以降「有田陶器市みどり」以外の臨時列車はすべて「九十九島みどり」として運行されている。ちなみに「九十九島」の名前で運行された列車は、1962年8月から博多駅 – 佐世保駅間を筑肥線・松浦線平戸口駅経由で運行開始した準急列車がある。

同列車は、その後1963年6月に大村線経由で長崎駅発着に延長、1966年3月に急行に格上げされ、1968年10月に「平戸」に改称された。

2022年9月23日のダイヤ改正では、西九州新幹線開通により、一部の「みどり」が武雄温泉駅で新幹線「かもめ」と対面接続を行うことになり、該当する列車は「みどり(リレーかもめ)」の列車名で運行している。

なお、九州新幹線西九州ルートの未成区間である新鳥栖駅 – 武雄温泉駅間については整備手法が定まっていない。
長崎県などは全線フル規格整備を要望しているが、佐世保市からは「武雄温泉 – 新鳥栖間が並行在来線として経営分離された場合、(博多駅に直通する)『みどり』の運行が維持されない可能性がある」との懸念の声がある

特急みどり号の走行路線データ

特急みどり号はどの区間を走っているの?
運行線区
鹿児島本線・長崎本線・佐世保線

特急みどり号主要区間料金表

特急みどり号 主要区間の運賃・料金(博多発着 大人・片道・通常期)
(特急みどり号普通車指定席)

区間 普通車自由席料金 普通車指定席料金 グリーン車席料金
博多駅⇔有田駅 3,050円 3,780円 4,550円
博多駅⇔佐世保駅 3,970円 4,700円 6,970円

●特急「みどり」号にご乗車になるには、運賃と特急料金があわせて必要です。
●主要区間料金表は運賃と特急料金の総額を表示しています。
●主要区間早見表は運賃と特急料金をそれぞれ表示しています。
●指定席特急料金は通常期の価格です。閑散期は200円引き、繁忙期は200円増し、最繁忙期は400円増しです。
●自由席は通年同額です。

特急みどり 停車駅(博多駅発着)

特急「みどり」の停車駅は、博多、二日市(ごく一部は通過)、鳥栖、新鳥栖、吉野ケ里公園(大半は通過)、佐賀、江北(旧・肥前山口)、武雄温泉、有田、早岐、佐世保駅です。

駅番号 駅名 駅の読み方 停車駅
博多駅 はかた
JB08 二日市駅 ふつかいち
JH01 鳥栖駅 とす
JH02 新鳥栖駅 しんとす
JH05 吉野ケ里公園駅 よしのがりこうえん
JH08 佐賀駅 さが
江北(旧・肥前山口)駅 こうほく
武雄温泉駅 たけおおんせん
有田駅 ありた
早岐駅 はいき
佐世保駅 させぼ

●全列車停車、▲一部の列車が停車

特急みどり号を割引きっぷで安く乗る方法

特急みどり号の割引きっぷには、おもに以下のものがあります。

・九州ネットきっぷ、九州ネット早特3
・2枚きっぷ
・スーパー早特きっぷ
・JR九州の株主優待券
・学生割引

九州ネットきっぷ

九州ネットきっぷは、JR九州のインターネット予約サイト「JR九州列車予約サービス」で販売しているネット限定の割引きっぷです。駅の窓口では販売していません。

九州ネットきっぷは、利用日当日でも購入でき、片道から利用できます。

このほか、「九州ネット早特3」もあります。こちらは3日前までに購入しなければなりません。

いずれも普通車指定席用とグリーン車用があります。設定区間と座席数は限定です。

九州ネットきっぷ、九州ネット早特3の価格(普通車指定席・大人片道)

区間 九州ネットきっぷ 九州ネット早特3
博多駅⇔武雄温泉駅 2,200円
博多駅⇔早岐駅 2,350円
博多駅⇔佐世保駅 2,350円 2,040円

※他にも設定区間があります

九州ネットきっぷ、九州ネット早特3の価格(グリーン車・大人片道)

区間 九州ネットきっぷ 九州ネット早特3
博多駅⇔武雄温泉駅 3,400円
博多駅⇔早岐駅 5,050円
博多駅⇔佐世保駅 5,050円 4,740円

※他にも設定区間があります

2枚きっぷ

2枚きっぷは、2枚つづりの回数券です。乗車券と特急券がセットになっています。自由席用と指定席用があります。
指定席用と自由席用で設定区間が異なります。

2枚きっぷの価格

区間 価格 種別
博多駅⇔佐世保駅 4,700円 普通車指定席

※他にも設定区間があります。

JR九州株主優待割引券

JR九州の株主優待割引券(株主優待券)は、JR九州が株主向けに発行している割引券です。優待券1枚で、JR九州の全路線が1日乗り放題になります。特急に乗車する場合は別途特急券が必要です。

学生割引(学割)

学生割引(学割)は、JRから指定を受けた学校の生徒を対象に、JRの運賃が2割引になるという制度です。中学、高校、大学は学割の対象になります。専門学校も多くは学割の対象になります。

学割が利用できるのは、片道101km以上のJR線を利用する場合です。割引内容は、運賃が2割引です(特急券は割引なし)。学割を利用するには、所属する学校が発行する「学生・生徒旅客運賃割引証」(学割証)が必要です。

「みどり」の場合、博多駅起点で早岐以遠で学割が適用されます。

特急みどり 駅券売機・窓口

JRの駅にある『みどりの窓口・みどりの券売機』
旅行会社の窓口
インターネット予約サイト(e5489
インターネット予約サイトできっぷを購入する場合、きっぷの受け取り場所には注意が必要です。

スマートEXで予約
e5489ログインして予約
e5489ログインせず予約

特急みどり 空席状況

特急『みどり号』の最新空席状況は、JRサイバーステーションで確認(6時00分から23時50分まで)できます。座席単位の細かい空席状況まではわかりませんが、列車ごとの大まかな空席状況については確認できます。

特急みどり号のデータファイル

【登場時:1976年7月1日(長崎本線・佐世保線交流電化)】
 運転区間:小倉・博多~佐世保  運転本数:6往復  使用車両:485系
(全列車、肥前山口以東の区間では特急かもめ号と併結。
【1978年10月2日改正】1往復増発⇒7往復に。クハ481形200番代にイラストマークが登場。
(ただし、ボンネット型のクロ481形は1985年まで採用を見送り)。
【1980年10月1日改正】急行弓張号からの格上げを含め3往復増発⇒10往復に。
【1981年6月7日事故】長崎本線牛津~久保田間で脱線。クロ481-53、モハ485-117、モハ484-221が廃車に。
【1982年11月15日改正】急行弓張号廃止・特急格上げ。特急みどりが13往復に。
【1985年3月14日改正】日中の特急みどり(5往復)が併結をやめて単独運転に。
 ボンネット形にもイラスト・トレインマーク登場。
【1986年11月1日改正】全列車単独運転に変更。
【1988年3月13日改正】下り1本で特急かもめ号との併結を再開。
【1989年3月11日改正】1往復増発⇒14往復に。下り4・上り3が特急かもめ号との併結に。【1990年12月~】485系MIDORI EXPRESS色「赤いみどり」登場。
【1992年3月14日改正】オランダ村特急に代わり、特急ハウステンボス(博多~ハウステンボス:485系)運転開始。
 (日本初の3つの愛称の特急併結となった。=かもめ+みどり+ハウステンボス)
【1996年3月16日改正】1往復増発⇒15往復に。
【1997年3月22日改正】485系定期運用終了。
【2000年3月11日改正】783系ハイパーサルーンを投入(全定期列車に)。
【2002年10月21日改正】1往復増発⇒16往復に。101・104号に885系電車を充当。
【2003年3月改正】885系が撤退。⇒全列車783系ハイパーサルーンに戻る。
【2004年4月~】臨時列車に787系使用開始。
【2005年2月28日改正】車内販売を廃止。
【2006年5月頃】臨時列車でも485系の運用を終了。
【2007年3月18日改正】全車両禁煙化。
【2008年7月1日改正】JR九州がエル特急の種別を廃止。
【2009年8月24日イベント】熊本~佐世保で特急リバイバルみどり号を485系で運転。
【2011年3月12日改正】使用車両を変更。787系(2往復)、783系(14往復)に。特急かもめ号との併結を終了。
【2013年5月】臨時特急九十九島みどり号運転開始。これは特急みどりの臨時列車版。
【2022年9月23日改正】西九州新幹線開業に伴い大幅変更。783系(11往復)と885系(5往復)の構成となり787系は任務終了。また、リレーかもめ号を加えた通し番号となる。